より参加しやすく、より満足してもらえる大会に

現パワーリフティング105kg級日本チャンピオンで日本選手権7連覇中の絶対王者、阿久津貴史選手。東京都で最も多くパワーリフティング選手を輩出しているジム「TXP」を主宰し、東京パワーリフティング協会の理事も努めている。選手としてトップシーンで活躍しながら、ジム運営、大会の運営等をエネルギッシュにこなす阿久津選手にお話をお聞きした。


Q: 春の東京ベンチプレス大会が近づいてきました。この大会はどういった方が出場できるのでしょうか。

阿久津: 結論から言ってしまえば日本パワーリフティング協会の選手登録を済ませていただければどなたでも出場可能です。選手登録に関してはこちらをご覧ください。

http://www.jpa-powerlifting.or.jp/registration_main/

パワーリフティング、ベンチプレスの公式大会に出場するには選手登録が必要ですが、ジムに所属しなくても問題ありません。個人登録も可能です。大会に初めて出場される方も大歓迎です。ちなみにオープン参加という形で他県の選手も出場可能です。


Q:  そうなんですね。トレーニング初心者から上級者まで幅広く出場が出来るのは魅力ですね。トレーニングは現在大変なブームで、一昔前に比べるとトレーニングをしている人へ理解や、筋肉への偏見も無くなってきましたね。でもトレーニングはしているけど、試合にでるのはちょっと、という方は多いと思います。阿久津さんからそういった方へメッセージはありますか?

阿久津: 出ることに対してハードルが高い方はまず大会をご見学してみてください。1人で出ることに抵抗のある方はジム仲間と一緒に挑戦してみてください。大会に出る!と決めると明確な期限付きの目標ができるので伸びるペースが格段に上がります。強くなったら出るということを言われる方もいらっしゃいますが、大会にどんどん出た方がすぐに強くなります。また大会に出るとパワーリフティング、ベンチプレス業界の知り合いも一気に増えてさらにトレーニング生活が充実します。大きな出会いがあるから大会ともいいます。会場で私を見かけたら気軽にお声がけ下さい。

Q:  6月の「東京ベンチプレス大会」から従来の大会運営からレベルアップした「魅せる大会」になっていくという噂を聞きました。それについてはいかがですか。

阿久津: 昨今のトレーニングブームのお陰でパワーリフティング、ベンチプレスの大会に出場される選手はものすごい勢いで増えています。このタイミングでよりパワーリフティング、ベンチプレス競技の普及をし、よりメジャースポーツにしていこう!という熱い想いで東京都連盟全体で動いております。その試みの第1回目が6月9日にゴールドジム東陽町スーパーセンター体育館で開催される東京都ベンチプレス選手権大会になります。企業ブースもたくさん出る予定です。選手の方以外も是非お越しください。

Q:  阿久津さんは現役の日本チャンピオンでかつ、東京パワーリフティング協会の理事として大会の運営に携わっておられますね。選手と大会運営を両立させておられる理由を教えていただけますか。

阿久津: パワーリフティング競技には18歳の時に出会いました。それから約18年ほどこの競技の魅力に取り憑かれてここまできました。若い頃はとにかく選手として強くなることだけに集中してきましたが、近年はパワーリフティング業界へ少しでも恩返しできればという想いが強いです。次の世代の選手のために、これからパワーリフティング、ベンチプレス競技をしていこうという全ての世代の方のためにより参加しやすく。ご満足いただける業界にしていけたらと考えております。

■阿久津貴史(あくつ たかひと)

1982年生 

ジム経営、スポーツサプリメント会社経営、パーソナルトレーナー検索サイト「トレなび」運営、パーソナルトレーナー事業等、フィットネス業界で活躍しながら現役のパワーリフティング競技日本チャンピオンの顔も持つ。

2012年から2018年まで全日本パワーリフティング選手権(105kg級)7連覇の日本絶対王者として君臨。世界選手権でも毎年日本代表に選出され、世界各国で転戦。

2018年スウェーデンで行われた世界選手権では出場を危ぶまれるほどの怪我を抱えながらも8位に食い込み、現在のハイレベルな重量級では日本人には不可能と言われていた1桁台での順位を獲得したことは記憶に新しい。選手生活を続けながら、自身の主宰するジム「TXP」にてパワーリフティング・ウエイトトレーニングの普及に邁進している。

  • スクワット 357.5kg(日本記録)
  • ベンチプレス 277.5kg(シングルベンチ記録)
  • デッドリフト 302.5kg
  • トータル912.5kg(日本記録)

  (※全てフルギアでの記録)

インタビュアー&構成:樹田 弁太

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